第 五 章(5) アレグザンダー、理事会にフジタを推薦

間で妙なことはあったが、所詮営業活動が行き過ぎただけのこと、競争の激しさは理解できたが、施行進行に影響はない。アレグザンダーには、五社とのインタビュウを予定通り実施してもらった。予想通り、英語でのコミュニケーションが大きな問題だった。インタビューの結果、予想通り、東京営業所長である藤田一憲が米国に留学していて英語が堪能だったのと、プロジェクトに対して積極的だったことを評価して、アレグザンダーの推薦によりフジタとの提携が決まった。
いくら激しい競争をしていても、一旦一社に決まればそれで終わりという業界の不文律がある。大成も含めて他の4社は、それに従ったのである。フジタに決まれば、問題の起こりようがなかったわけだ。

「第 五 章 施工―用地の開発認可下りる。工事方式で手間取るもフジタと提携(6)「アレグザンダーの誤解」へ
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